事件の顛末記1 〜事件発生から訴訟の準備まで〜

それは、2011年(平成23年)4月11日に入った1本のメールから始まったのです。

埼玉県在住の女性より、「エステ店で体験サービスを受けた後勧誘され契約したが、やっぱり解約したいので、筆者の行政書士事務所にクーリングオフの手続きを依頼したい」というものでした。

そこで、契約書のFAXを送ってもらい、質疑応答・打ち合わせをし、その後、滞りなくクーリングオフの作業を済ませ、このお客さんに完了した旨のメールを送ったのです。(そのメールで代金15,750円と私が立て替えた郵便代1,470円、合計17,220円の請求も行いました。)

すると、すぐにそのメールに対してお礼の返事があり、その後、クーリングオフ通知書の控えの郵便が届いたとの報告も、メールでいただきました。ここまでは、いつもの業務風景と何ら変わらず、このお客さんを疑う余地もありませんでした。

しかし、このメールを最後にこのお客さんとは音信不通になります。振り込み期限を過ぎても代金の支払いはなく、何度メールを送っても返事がありませんし、何度電話をかけても電話に出ません。留守電にメッセージを残しても、折り返し連絡もありません。 しまいには電話は着信拒否されてつながらず、別の電話番号で電話をしたら、その番号も着信拒否される有り様でした。

この様な状況の中、私は訴訟の準備を進めて行きました。

一切連絡が取れず、話し合いをすることもできないとなれば、債権回収の行動を起こすには、直接自宅にお金を取りに行くか裁判手続きしかありません。そこで、法律関連職である自分の立場やエステ店からの返金分の差押えの可能性を考え、17,220円という金額から見れば大げさですが、まずは裁判手続きを行うことに決めたのです。

(※事件の発生から裁判手続きを決心するまでの経緯は、本文「債権回収の心構え」の章(「事件はこうして始まった」〜「債権回収の作戦を練る」の主に下段)をご覧ください。)


まずは、裁判手続きの調査・検討から

筆者は行政書士とは言っても裁判の専門家ではありません。裁判の専門家は、弁護士と司法書士です。裁判は行政書士の業務の範囲外ですし、私も裁判に関しては経験も知識もありません。もちろん、一般の方より法律に詳しく、色々な資料も手元にはありますが、私にとって裁判手続きと言うのは初めての経験でした。 そこで、まずは裁判手続きというものについて、調査・検討することからスタートしました。

その結果、仮差押えと少額訴訟を行うことを決め、筆者の地元の小田原簡易裁判所に必要書類を受け取りに行きました。

(※仮差押と少額訴訟に決めた経緯は、本文「内容証明の次の法的手段」の章(「強制執行(差押え)の種類」〜「どの法的手段を選ぶか」の下段)をご覧ください。)

小田原簡易裁判所では、少額訴訟の申立書類と支払督促の定型の雛形をもらいましたが、仮差押の用紙については、定型の用紙がないので自分で作るようにと言われました。 また、少額訴訟の用紙の書き方について指導され、行政書士の報酬は「委任契約」として記入することや、「請求の原因」欄については、支払督促の用紙の記載事項を移記すれば良いということを教えてもらいました。

ただ、仮差押(保全手続き)については、手続きが面倒であることや費用もかかることから否定的な見解であり、まずは少額訴訟や支払督促を行い、債務名義(強制執行の許可)を得た後に本差押えをするという流れで良いのではないかという意見を繰り返し言われました。 仮差押に対する私の質問に対しては良い返事が返って来ず、遠回しに「そんなのやめろ」という雰囲気が漂っていました。

支出明細
 交通費 150円×2


 事件の顛末記2 〜仮差押の申し立て〜







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